時間の経過が価値を生む ~住友林業による木化の取組み~

今日も胸を張って、元気よく‼
福岡市議会議員の田中しんすけです。

5月のこの時期は、今後の議会活動に向けて様々な自治体や企業を訪問する機会が多くあります。
今回は、今週初めに視察で訪問した住友林業株式会社による「木化(もっか)に向けた取組み」についてご紹介します。

これまでも田中しんすけは議会質問で「林産業の活性化」や「市内産木材の利活用促進」について取り上げてきましたが、今回はこれら森林や木材をまちづくりの方針に組み込む、すなわち、コンセプトレベルの学びを得るための視察でありました。

対応して頂いたのは木化推進部の副部長さん。
とにかく情熱的な方で、当初の予定をオーバーして2時間近くも住友林業の木化(mocca)の取り組みについて語ってくださいました。
※ちなみに「木化」とは、緑化に倣った言葉とのこと。目に見える「木」を増やそうという試みです。

その中でも印象に残った言葉は、時間の経過が価値を生む「時間財」という概念です。
世界遺産に指定されている銀閣寺を引き合いに、時間の経過が生み出した木材の経年美を榯美色(ときみいろ)と呼んでいるとのこと。もちろん、このような名前の特定の色があるわけでは無いのですが、「木偏に時」という漢字を使用しているところあたりは、木材の経年美を的確に表現した言葉だと思いました。
このように、「長い時間かけて大事に育てていくことで都市の価値も上がっていく」という考え方も面白い!と感じた次第です。

また、木の持つ独特な良さについて、とりわけ「香り」と「肌触り」に関しては、これからのまちづくりに活かせ重要なポイントだと思います。
ヒアリングの最後に「ヒノキ材で作った花びら」を見せてもらったのですが、これが見た目も香りも本当に素晴らしいものでした。しかも、間伐材を用いて安価で生産できるということ。実際に市民に広く配って香りと肌触りに親しんでもらうための素材として、本市でもすぐに採用できそうなアイテムです。
※視察のお土産として、この花びらも頂きました(^^)

福岡市は市内産木材の供給地であると同時に、その大消費地でもあります。
木造建築物を増やしていくことも大事ですが、
「人が集まるところに木を露出させる」
「木(で作った製品)を市民に触れてもらう」
という視点からの取組みも発想していかなければなりません!

田中慎介