福岡市議会9月議案質疑

⑴いよいよ始まる「マイナンバー制度」!

マイナンバー制度とは、住民票に登録されたすべての人に1人に1つの番号を付与し、社会保障・税・災害対策の分野で個人の情報を正確かつ効率的に連携させるための制度です。福岡市では11月から各世帯に「通知カード」が送られ、平成28年1月から「個人番号カード(マイナンバー)」を希望者に対して順次交付します。
今回の質問では、
①単身高齢者やDV被害者が確実に通知カードを受け取れるように事務を行うこと
②マイナンバー制度導入に便乗した詐欺防止に取り組むこと
をそれぞれ要望。
 答弁に立った市民局長は、「マイナンバー制度に対応するための必要な準備を進めてきたが、これまで以上に市民や企業への周知に努めるなど、制度の円滑な導入に向けて真摯に取り組んで行く」と決意を述べました。
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⑵福岡市市税条例の一部改正
 ~今後は民間事業者に優しい仕組みとし、福岡市のさらなる発展を!~

 地域決定型地方税制特例措置(通称「わがまち特例」)の割合を定めるものとして、福岡市市税条例の一部を改正する条例案が出されました。この条例案は、平成15年度税制改正で導入された制度における延長という位置づけです。
 今回はわがまち特例の対象の1つである「都市再生特別措置法に基づき認定事業者が取得する公共施設及び都市利便施設」に着眼。この特例措置の活用は、本市が「天神ビッグバン」計画(※)を進める際に、民間事業者に対して公共スペースの設置や施設緑化を促すための手法として有効であるとの考えから、今回の質問では積極的に特例措置を活用していくべきと提案。また、そのために国に対して特例措置の期間延長・土地面積の認定要件緩和(例えば、現行の1ヘクタールを0.5ヘクタールに緩和)を要請し、民間事業者にとって使い勝手の良い仕組みにしていく必要があると主張しました。
これを受けて財政局長は、「今後とも民間建築物の円滑な更新を支援する制度のさらなる充実について、国に対し要望をしていきたいと考えている」と前向きな答弁をしました。

※天神ビッグバン

天神エリアに存在する30棟の民間ビルの建替えを誘導し、今後10年間でその延床面積は1.7倍、雇用は2.4倍に増加させようとする本市のプロジェクト。このプロジェクトにより、約2,900億円の建設投資効果、建替え完了後からは新たに毎年約8,500億円の経済波及効果を見込んでいます。
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⑶市街化調整区域における開発行為の要件緩和
 ~過度な開発を防ぐ仕組みの必要性を主張しました!~

 今回の議会では、福岡市開発区域の許可等に関する条例の一部を改正する条例案が提案されました。この条例は、市街化調整区域における既存集落の定住化の促進、コミュニティの活性化を目的としたもので、市街化調整区域における開発行為の要件が緩和されます。
 この要件緩和によって市街化調整地域において市街化区域と同様の開発が行われる恐れがあるのではないかという問題意識のもと、行き過ぎた開発が行われないような仕組みの必要性を主張しました。
答弁に立った住宅都市局長は「今後、適正に開発が進み、定住化が促進され、地域コミュニティの活性化が図られるよう地域の意見を伺いながら取り組んでいく」との決意を述べました。
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⑷市立幼稚園の全園廃園
 「廃園ありき」の進め方に問題あり!

 最後に、今回の議会では、市立幼稚園を全園廃園とする方針が福岡市より提示されました。
この方針に対し、
①市立幼稚園の廃園について「行財政改革」の観点からしか議論されていない
②幼児教育の充実のためには「新たな教育カリキュラムや手法の研究機関」として、私立幼稚園を一部存続させる必要がある
と主張しましたが、賛成多数で全園廃園が決まってしまいました。
市立幼稚園の存廃が、今後の幼児教育がどうあるべきかという「教育的見地」から議論されてこなかったという痕跡は、本市の教育行政の中で大きな汚点として残ることになるでしょう。
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