令和元年6月議会・一般質問

①福岡市動物園の現状と今後の展望について

②生活被害を予防する「カラス対策」の必要性について


 

福岡市動物園の現状と今後の展望について
~もっとたくさんの動物で賑わう園を目指して!~

哺乳類動物を増やしていくために!

6月14日(金)、福岡市議会・6月定例会の一般質問において、田中しんすけは今期初めての議会質問に臨みました。今回取り上げたテーマは2点、はじめに『福岡市動物園の現状と今後の展望について』です。

最近は私の同世代の方々を中心に「今の福岡市動物園は動物が少なくなって本当に寂しい」という切実な声が多く寄せられるようになりました。そこで実際に、大型動物を含む哺乳類の種類や頭数を調べてみると、40年前と比較して、種類については約4割の減少、頭数についてはほぼ半減となっていることが分かりました。

ゾウ、サイ、ゴリラといった、ワシントン条約により輸出入禁止の対象となっている大型動物を導入するためには、保護繁殖に適する飼育施設の整備や調査研究体制など、飼育環境を整えることが必要になります。そのためにも、動物専門員をはじめとした「希少哺乳類の保護・繁殖を担う人材」の確保など、飼育環境の充実に向けた取り組みを要望しました。


▲哺乳類動物は種類も頭数も年々減少している!

ミャンマーからのアジアゾウ導入に期待!

もう一つ、動物の種類と数を増やすためには海外との交流や連携も重要であり、本市もこれまで、2001年にスペインのバルセロナ動物園からゴリラを導入したり、今年はマレーシアのタイピン市と動物園交流の覚書を締結したりと、積極的に取り組んできました。

そのような中で、福岡市は現在、ミャンマーからアジアゾウを導入するために協議を行なっているところです。ゾウの保護繁殖のためには、群れ飼育できる空間の確保や行動欲求を満たせる十分な環境の確保が不可欠。既存のゾウ舎の拡充に期待したいです!

生活被害を予防する「カラス対策」の必要性について
~カラスによる生活被害を防ぐために!~

カラスによる生活被害が激増中?
地域相談をきっかけに議会で質問!

6月議会一般質問における2つ目のテーマは『生活被害を予防するカラス対策の必要性について』です。

最近、カラスが人を襲ったり、ゴミを荒らしたり、フンで汚したりして困っているという相談が急激に増えてきたように感じます。私の地元である平尾地域において、これまでカラスによる生活被害を近隣で見聞きすることはあまりなかったのですが、今年に入ってからというもの、ゴミを荒らしているという相談に加えて「フンで道が汚い」という通報が増えてきました。そして何よりも驚くべきは、「カラスに襲われた」「大群をなして木々に止まっていて恐ろしい」という、これまで寄せられることが無かった相談が本当にたくさん寄せられるようになったという点です。

そこで、今回の議会質問では、カラスによる生活被害の実態について福岡市と議論を交わしました。


▲カラス被害に悩まされる地域住民

相談件数はこの5年間で3倍に。
カラスによる生活被害が深刻化!

今回の一般質問で、「市民からのカラス被害に関する相談件数」を尋ねたところ、ここ5年間で474件も寄せられているとの答弁が。とりわけ、5年前と比較すると相談件数は3倍以上に増えているという実態が明らかになりました。

さらに、カラスによる相談内容の内訳を見ると、最も多いのが『恐怖を感じる・襲われた(130件)』、次いで、『巣を撤去してほしい(97件)』、『ゴミを荒らされている(90件)』となっており、この3つだけで全体の7割以上を占めていることが新たに判明しました。


▲カラスの生活被害に関する相談件数の推移(福岡市)

カラスによる生活被害を防ぐために
抜本的な対策が急務!

今回の議会質問を通して分かったことは、これまで本市のカラス対策は農作物被害への対応が中心で、カラスによる生活被害に対してはその場その場の対応にとどまっており、根本的な解消に向けての取り組みがほとんど見られないということです。

そこで、「まずはカラスによる生活被害の実態を詳細に調査・把握し、本市が独自に被害を未然に防ぐための抜本的な対策を練るべき」と主張。これに対して当局からは「国や他都市の事例を参考に、カラス被害防止に向けた取り組みをしっかり検討したい」と積極的な答弁がなされました。

私は、本市においてカラスによる街中での生活被害がこれから深刻になってくるのではないかと危惧しています。市民を襲撃する事案を解消することはもちろん、現在は自己負担となっている巣の撤去に関しても、本市が何らかの支援制度を検討すべきです。市民の安心安全な暮らしを担保するためにも、福岡市はカラス対策に本腰を入れて取り組むべきです。


▲カラスの巣を撤去するための補助制度が望まれます!