平成29年12月議会・一般質問

○学校施設の木造化・木質化の推進について

~木材を使った『新たな体育館づくり』を提案!~

○民泊の現状および住宅宿泊事業法について

~『安心安全な民泊』に向けて、福岡市の主体的な取り組みを要望!~


学校施設の木造化・木質化の推進について

福岡市の森林・林業・林産業を支える「出口戦略」の構築を!
~木材を使った『新たな体育館づくり』を提案!~

森を守るために、木材を「使う」

 福岡市は、市域面積のおよそ1/3を森林が占めるという、大都市の中では珍しい「森林都市」ですが、その管理はなかなか行き届いていないのが現状です。
 森を守っていくためには、木を「植える」「育てる」「使う」というサイクルをしっかりと循環させることが必要。そのためには「木材を使う」ことが本市にとって重要であることから、今後の木材使用量の拡大に向けた具体的な提案を行ないました。

学校体育館の木造化を実現するために
~まずは木材利用ガイドラインの策定を!~

 今回の質問では、木材使用の方法として、市民からも要望の多い「学校施設」への更なる活用を主張。とりわけ、本市で狭隘化が深刻な問題となっている学校体育館の再整備にあたっては、他都市で先行している木造体育館の事例を研究し、本市でも整備の可能性を検討するよう要望しました。
 また、「まずは、横浜市が策定しているような木材使用に関する詳細なガイドラインを、他の関連部局と連携しながら整備すべき」と指摘。農林水産局からは前向きな答弁を得ました。

【コラム】公共施設への木材利用拡大に向けて

 今年度新たに策定された『福岡市農林業総合計画」の中では、市の公共施設整備における木材使用量の目標値を、平成29年度から33年度までの合計で12,500㎥と定めています。
 しかし、本市の木材使用量の推移と今後の計画について見てみると、これまでは年間平均の使用量が1,097㎥だったものを、およそ2.5倍の年間2,500㎥にまで拡大するという内容です。実際にこれだけの木材使用を実現するためには、消費拡大という「出口戦略」についても今から検討しておかなければならないことが分かります。

 田中しんすけは、市民からの要望も多い「学校施設への木材利用」をさらに推し進めるために、引き続き地域産材を中心とした木材の活用を訴えていきます。

民泊の現状および住宅宿泊事業法について

『安全安心な民泊』環境づくりに向けて!
~福岡市の積極的な取り組みを要望しました!~

違法民泊が横行する福岡市

 民間の運営する民泊集計ホームページによると、市内の施設数は2,108件(平成29年12月現在)。福岡県内の民泊施設の約94%が福岡市に集中している状況です。
 一方で、旅館業法による許可を受けている施設は143件しかなく、市内の民泊については、ほとんどが無許可営業であり、そのおかげで市民による苦情や相談が激増している現状が明らかになりました。これは、全国的にも大都市部にも同じようにみられる傾向です。

民泊新法が国会で成立

このような現状を受けて、平成29年6月に「住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)」が国会で成立しました。
これまで法律で規制することが出来なかった民泊施設仲介業者を登録制として国の監督下に置くとともに、宿泊事業者には監督官庁(現時点では都道府県)への届け出を義務付けるという内容です。
この法律が施行されることにより、届出を行なっていない宿泊事業者は、民泊施設仲介事業者のホームページに物件を掲載できないようになります。

民泊新法は事実上の「規制緩和」

 平成30年6月に施行されるこの民泊新法は、昨今の外国人観光客の増加や宿泊ニーズの多様化に対応するために、これまでの旅館業法では認めていなかった(=要件を満たしていなかった)戸建てや集合住宅の一室を、宿泊施設として提供できるようになります。
 また、この新法の下では、従来の旅館業法では禁止されていた「住居専用地域での民泊施設の提供」も解禁されることになります。

福岡市に求められる対応

 民泊新法は、宿泊サービスを提供する宿泊事業者を法の枠内で監督し、無許可事業者に対しては厳罰をもって処する、というものです。しかし、そのためには、登録事業者への監督、違法営業者に対する摘発・指導のための実効性ある仕組みづくりや組織体制の構築が不可欠です。
 この法律では、具体的な事務を担う自治体は都道府県が想定されていますが、「政令市がその事務を担うこともできる」とも規定されています。また、条例を制定することも可能で、その中で宿泊施設の営業日数や営業エリアを定めることが出来ます。
 今回の議会質問では、「県内のほとんどの民泊施設が集中する福岡市が、民泊に関する規定づくりや事務を県に任せて大丈夫なのか?」
「住宅宿泊事業法の下では、住居専用地域での営業が原則許可されることになる。実態として既にそのような現状があるとしても、それを追認するような形で大丈夫なのか?」
と指摘。
 住宅宿泊事業法の施行に伴う制度設計については、十分に市民の声を聞いたうえで、福岡市が主体的に関わっていくよう強く要望しました。