平成30年3月議会・一般質問

1.福岡市計量検査所の移転後について

2.『木化(mocca)』の推進と森林環境税について

3.ペットと飼い主が快適に住まえるまちづくりについて


1.福岡市計量検査所の移転後について

平尾駅前の計量検査所が移転!
地域の声を活かした「複合施設」整備の検討が始まります‼

計量検査所の移転が決定
跡地には消防出張所の整備を検討?


▲現在の福岡市計量検査所(中央区平尾2丁目)

 皆さんは、西鉄平尾駅前にある「福岡市計量検査所」をご存知でしょうか?商品の販売や取引などに使用される計量器の定期検査や立入検査を実施する福岡市の施設で、昭和56年から現在の場所で業務を継続してきました。

 この計量検査所が、今後数年のうちに移転するという話が持ち上がっています。そして、現在、跡地活用のプランとして持ち上がっているのが「消防出張所を整備する」というものです。中央区の消防署所の再編に伴い、浄水通にあった中央消防署が移転、その代替機能を平尾エリアに配置する必要があるというのがその理由です。


▲計量検査所の周辺には多くのマンションや商業施設が

公共施設の「複合化」は時代の流れ!
~他都市にも多くの事例あり~

 確かに、まちの安全や市民の安心を守るためにも消防・救急機能の充実は重要なことです。しかし、駅前の好立地を考えると、単独の消防拠点として整備するのは「非常にもったいない」というのが、地域住民や商工団体の多くから聞こえてくる声でもあります。また、国や市の方針でも、公共施設を整備する際には、なるべく複数の機能を持たせて整備することが望ましいとされています。

 そこで、今回の質問では、新たな消防出張所の整備については、複数の民間サービスや公共サービスを併せて提供する『複合施設』として建物を整備する計画を提案。消防署を複合施設として整備している他の政令市の事例(コミュニティセンター・学童保育・ホテルなどと合築)を紹介しながら、検討の必要性を訴えました。

人の賑わい溢れる跡地活用に向けて。
地域の声を踏まえた施設整備を強く要望!

 現在の計量検査所は、西鉄平尾駅前という好立地でもあります。また、当該地は平尾・高宮・那の川・大楠といった複数の地区に隣接しており、今回取り上げた計量検査所の移転後の土地活用とまちづくりについては、今後も多くの声が寄せられることは間違いありません。魅力あるまちづくりの点からも、合理的で経済的な土地活用という点からも、そして、何よりも地域の声に耳を傾けるといった行政のあるべき姿勢からいっても、新たな消防出張所は複合施設としての整備が検討されて然るべきです。

 新たな消防出張所の整備検討については、町内会や商工団体の意見を尊重しながら、人の流れと賑わいが増すような施設として整備が進められるよう、今後も注視していきます。


▲賑わいのある地域づくりに向けて取り組んでいきます!

2.『木化(mocca)』の推進と森林環境税について

木材の香りと温もりを感じられるまちづくりに向けて!
~『木化(mocca)』の推進と、都心部における木材利用のアイデアを提案~

木材利用量の計画達成に向けて
いよいよ木材ガイドラインの策定に着手!

 昨年の12月議会における「学校体育館の木造化」を求めた質問に続く、本市における木材利用拡大に向けた第2弾です。本市は「公共建築物にかかる木材使用量を5年間で12,500㎥(1年あたり換算で2,500㎥)」という目標を立てていますが、平成29年度が886.9㎥、平成30年度の見込みが692.5㎥とのこと。計画値に対してその実績は乏しいと言わざるを得ません。

 そこで、かねてから求めていた木材使用に関するガイドライン作成の進捗状況について確認。「農林水産局、財政局、住宅都市局、教育委員会の間での協議はどの程度進んでいるのか?」との質問に対して、「現在、横浜市のガイドライン他都市の先進事例を参考にしながら局内で研究し、木材利用の促進を図っていく」との答弁が。各局との連携に向けて、やっと動き出しました!


▲足水場として寛げる「市松の水辺」

本市においても『木化(mocca)』を推進し、
更なる木材利用の促進を!

 「木化(もっか)」とは、緑化に倣った言葉で、簡単に言うと「私たちの暮らしの中で目に見える木を増やしていく」取り組みを推進するコンセプトです。建物の木造化・木質化にとどまらず、街中で見る木(もく)を増やしていく、また、市民が木材に触れる機会を増やしていく、そのような取り組みを通じて、広く市民に木材の良さを実感してもらうといったことも、この「木化」というコンセプトの下で進められます。
 今回の質問では、このコンセプトに基づいて、「木の香りと肌触りの良さを感じてもらえるような仕掛けを考えるべき」と提案。木材を活用したグッズ(木の花びら)の配布や、街中で木を美しく蓄える「美蓄」や「市松の水辺」づくりなど、具体的な木材利用のアイデアを紹介しました。


▲間伐材で作った「木の花びら」

3.ペットと飼い主が快適に住まえるまちづくりについて

インターン学生の研究成果をお披露目!
ペットと人が共生するまち・福岡に向けて!

飼主アンケート結果から見えること
災害対策とペット施設マップの作成が上位に!

 最近、私の家の近所でも犬の散歩をしている人が増えてきているように感じます。また、地域でもペット関連事業所が増加しており、犬の飼い主から、ペット関連事業所のオーナーから、ペットに関する市政要望を聞く機会が増えてきました。今回の質問では、田中事務所でかつて受け入れたインターン学生の研究成果も披露しながら、人とペットが共生するまちづくりに向けて政策提案を行ないました。


▲インターン生のアンケート調査結果も紹介しました!

飼主・事業者アンケート結果を踏まえて、
ペットとの共生に向けた施策の拡充を!

 政策提案にあたっては、ペットの飼い主とペット関連事業者のそれぞれを対象にしたアンケート結果をもとに、インターン学生が実際に考案した内容を披露。具体的には、ペット同伴が可能な飲食店やお店をまとめた『ペット施設マップ』の作成や、ドッグショーをはじめとするペット関連イベントの開催支援(名義後援や開催場所の確保)、ペット関連事業所を含めた業界団体との連携強化といった施策を、他都市の取り組みを参考にしながら新たに実施することを提案しました。


▲稲築屋内球技場で開催されたドッグショーの様子